SAR オフィシャルブログ

音楽ユニット SAR のオフィシャルブログです。もちろんメンバーが更新します。

見えてしまった空の星

そう、見えて「しまった」。

見えてほしくはなかった。

 

君の小さな目から溢れてきた、大粒の涙も

無くなってしまった夏の終わりの寂しさも

本音を言えない自分も

 

茜色の夕日も

 

 

見えてほしくはなかったのに、

忘れられないくらいハッキリと見えてしまった。

 

これからどうしようか。

 

ピンとくるの"ピン"って音を聴いたことがない

いつか聴いてみたい。

それがピンの音なのかどうかは分からないかもしれないけど、でも間違いなく過去に聴いたことはない。

 

 

君がいるかな

君と上手く話せるかな

まぁいいか

でもすごく辛くなるんだろうな

 

 

東京もあまりピンと来なかった。

まぁいいか。

「サヨナラの意味」の意味。

僕はあまり心のうちを表に出すことはない。

出そうになってしまった時は、なんなら自分からコミュニケーションを遮断する。

だけれど、そうしなければいけない瞬間がある。決して逃げられない、あるいみ恐ろしい瞬間。

人間はそういう時に笑ったり泣いたり怒ったりするんだろう。

僕の場合は歌を書いたのだけれど。

 

〜"サヨナラ/カルミア"に込めた意味〜

"サヨナラ/カルミア"とは、僕の曲。SARのYOUTUBEのトーク企画内で少し話させてもらったのですが、ちょっと足りないので改めてこちらでたっぷりとお話しさせていただきます。本来は語るべきことではないのですが、ちょっとしゃべってしまったし、あそこまでさらけ出してしまったのであれば、一通り話しておいた方が良いと思ったので。

 

まずはこちらのリンクをご覧下さい。今回必要なのは後半、20分前後くらいから。僕が楽曲の説明をしている部分。

 


[第5回]SARがお送りするラジオ風トーク

 

概ね、この中で語った通りです。僕のこの"サヨナラ/カルミア"という曲は、乃木坂46橋本奈々未(以下ななみん)さんの卒業、引退発表をきっかけに書いた曲です。この時に僕は曲を書くという行動に出ました。落ち込んだり涙を流したりすることと同じように。きっとすごく揺さぶられたのだろう。

これは"聴いてよななみん!ななみんに届け!"みたいなテンションの曲じゃなくて、あくまでも僕の心のうちを音と言葉にしたもの。すごく個人的な曲。

本間君は「奈々未ちゃんへの思いっ!」と言っているけど、そうではなくて、「ななみんさんに対する心情」と言った方が正しい。

 

「旅立ちの夜」というのはななみんさんが卒業を発表した深夜、「純白の朝」というのは、その翌朝、もしくは卒業、引退した次の瞬間を指します。「黄昏 香る」の黄昏は、ネガティブな意味にとらわれるかも知れませんが、そうではなく、純白の一日を終えて、更なる明日へと向かっていくという情景です。

 

サビで繰り返される「会いたくなったら、会いに行くからさ」というのも、そのままの意味ではなく、「きっと素敵な仲間たちが支えてくれているので、安心してくださいね」的な意味です。要するに「(あなたが)会いたくなったら、(きっと誰かが)会いに行くからさ」ということです。

 

「君が咲かせてくれた最初の花」は、ななみんさんが参加した楽曲、TV、ドラマなどなど。ななみんさんがそこに居た証、もたらしてくれた感動。

 

最後に、カルミアという花。2月20日の誕生花の一つです。

花言葉は「大いなる希望」「優美な女性」。

それぞれ自由に聴いてください、とは言っていますが、この歌にカルミアの花が出て来る以上、もしかするとそれは難しいことなのかもしれない。

 

この他の部分は、皆様に委ねます。

今一度改めて言いますが、歌、音楽というものは、聴き手に触れた瞬間にはもうその人のものです。この曲に関しても、自由に想像を膨らませたり、自由な感情を抱いてほしいです。本当は話したくはなかったというのは、そういった意味でのことです。

 

僕の乃木坂46のファン歴はまぁまぁ短いです。なんてったって今年に入ってからですから。アイドルが好きになるなんてね、一年前じゃ想像もできませんでしたよ。

短い期間だったけれど、橋本奈々未さんという方にメディア越しでも接することができて、良かったと思います。

 

ここまで読んでいただき、ありがとうございます。嬉しいです。

最後に、歌詞全文を掲載しておきます。

 

では。 

 

サヨナラ/カルミア  作詩・作曲:Shu-Hei

旅立ちの夜 静かな言葉を リボンをつけて僕にくれたよね

それは未だに空けてないけれど それは今でも枕元にある

 

想像くらいしてはいたけれど 儚いものと知ってもたけど

とても僕には抱えきれなくて 少し戸惑う胸の奥の方

 

手を振る君はまだそこに居た だけど何故だか触れられなかったんだ

背を向ける君 金色の月 輝く瞳

 

会いたくなったら 会いに行くからさ 君はどうか笑っていて

未来の香るカルミアの花を 言葉の代わりにして君に送ろう

 

純白の朝 何もかも僕に 見せつけている 虚しい時間だな

いつか夢見た明日の空とは 違っているけど すごく広いんだね

 

君の見えない意味を考える 僕が息する理由を探してみる

手をのばす度 濡れた指先 泡沫の日々

 

会いたくなったら 会いに行くからさ 君よどうか笑っていて

僕らの付けた足跡は きっと 誰かの道標になるのだろう

 

会いたくなったら 会いに行けるから 君はずっと進めばいい

黄昏香る カルミアの花 君が咲かせてくれた最初の花

 

何時だって 此処に咲くよ

 

「ソルファ(2016)/ASIAN KUNG-FU GENERATION」から考察する"大人になったJ-Rock"

先日の雪のふった後からぐっと冷え込み、12月に突入していよいよ冬本番。

冷えきった心身をあたためるのは、おでん、あんまん、コーヒー、甘酒、、、おっと、勿論音楽もあたためてくれますね。

それぞれが、それぞれの温もりを求めてさまよう今日この頃。今回の中身も、なかなかホットですよ。

 

アジカン(愛着を込めてこう呼ばさせていただきます)がソルファを再録したよ〜

一通り聴かせていただきました。とても充実した内容で、懐かしくもあり、また新しくもある当アルバムはなかなか興味深いものでした。先行して公開されたリライトが、今のライブアレンジを周到したものとなっていたので、他の楽曲も大幅なアレンジの見直しがされているのかなと思いきや、思ったよりも忠実に再現していてちょっと拍子抜けしてしまいましたが、コーラスワークの豊かさや、演奏のニュアンスに細かな違いがあり、幾多のライブや制作を経験してきた上で完成された音楽だと、今少しずつ感じています。曲順の違いも、良い効果が出ていると思います。

 

さて、このソルファ2016、当然のように「あの荒っぽい感じがよかった」「おとなしくなっちゃったなぁ、、、」なんて声があちこちから聴こえてきます。 まぁ、わかりますよ。聴き慣れてるって言うのもあるだろうし。

でもこの再録盤は、受け入れられるべきアルバムだと思います。アジカンがもう一度このソルファを丸々録り直したということは、彼らがこのアルバムに満足していなかったということではないでしょうか。つまりこの再録盤こそが、もしかしたら彼らが理想とするソルファなのかもしれません。

 

〜熟してきたJ-Rock、変わらないJ-Rock〜

2000年代を駆け抜けてきたバンドが、このくらいのタイミングでデビュー15年、結成20年を迎えています。アジカンは名盤の再録というかたちで過去を提示しましたが、他のバンドを見ると、くるりはアルバムの再現ライブをリリース順に行っていますね。メジャーデビュー10周年は何もしなかったBUMP OF CHICKENも、結成20周年記念ライブをきっちり行い、初期ナンバーを立て続けに披露して話題になりましたね。

考えてみれば、2000年代当時20代前半あたりだった彼らが、今では30歳中頃〜40歳手前。もはや中堅バンドです。

 

そうか〜〜〜ぁ(ふと感慨深くなる堀周平)。

 

音楽もバンドとともに成長しています。わざわざ創り直さなくとも、各々のタイミングで演奏される名曲たちは、リリース当時とは随分違う響きになってきているように思います。その中で、アジカンは「今のソルファを録音しよう」という流れになったのでしょう。実際に聞いた話ではないので想像の域は超えませんが。

 

確かにバンドとしては技術もあがって大人しくなった印象を持たれがちかもしれませんが、今の彼らから放たれる新曲たちは、当時と同じような初期衝動に満ちあふれています。

 

〜金字塔 "ユグドラシル"と"ソルファ"〜

異論は認めません(キッパリ)。。。笑

日本のバンドシーンはこのアルバムの前後で別れるでしょう。バンプユグドラシルは、以降の音楽シーンにおける歌詞のあり方に大きな影響を与え、ソルファはUKをはじめとした洋楽のエッセンスを持ち込み、ツインギターを前面に出す4ピースバンドのサウンドイメージの象徴となりました。バンドシーンにおける4つ打の流れもこのあたりからではないでしょうか。

 

いま改めてこの二枚を聞き直すのも良いかもしれませんね。

 

 

では、今回はこのあたりで。

ごきげんよう。